友愛DMAT 能登半島地震被災地からの報告
この度の、能登半島地震で被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。友愛医療センターは沖縄県の要請に応じてDMAT隊員を派遣しました。今回は現地のDMATロジチームに派遣された職員の活動を報告します。
派遣報告者 赤平幸奈(救急認定ソーシャルワーカー)
私は、DMATの活動に必要な連絡や調整などを行う「DMATロジチーム」として、1月14日から19日までの6日間、石川県金沢市伊南を中心に医療支援を行いました。到着してすぐに石川県保健医療福祉調整本部に赴き、金沢以南活動拠点本部に配属されました。金沢市内にある「いしかわ総合スポーツセンター」内には石川県が運営する1.5次避難所(ホテルなどの2次避難所に入るまで一時的に被災者を受け入れる施設)と、DMATが運営する一時待機ステーションがあり、私は避難所内で福祉関係団体の連携体制を構築することがミッションとなりました。
避難所内では、DMATと共に活動する多くの支援団体が積極的に活動していました。それぞれの団体がスムーズに活動できるよう情報共有を行いながら次の施設を調整して送り出す業務でしたが、現場では情報共有が難しく、各団体が個別に情報を収集している状況でしたので、各団体と相談しながら連携を強化し、情報の統合と業務の効率化に取り組みました。
避難所で活動していた支援団体
●福祉関連…行政職員の健康危機管理支援チーム、DWAT(災害派遣福祉チーム)、ケアマネ協会、MSW(医療ソーシャルワーカー協会)
●医療関連…DMAT、DPAT(災害派遣精神医療チーム)、看護協会、DICT(災害時感染制御支援チーム)、薬剤師会、JRAT(リハビリ)、JDARAT(栄養士)、JDAT(歯科)
その他、多くのボランティア団体が活動していました。
6日間はあっという間で、全てを行うことは難しく、課題を残したまま現地のボランティア団体や次のDMATロジチームに引き継ぐ形で撤収となりました。現地では今も多くの被災者が避難所で生活をしています。沖縄県でも被災地からの二次避難の受け入れが行われていますが、今回のような災害が沖縄で起きた場合、県外からの支援が届きにくい状況になる可能性があります。現地に入らずともできる支援はありますが、「自分が被災側になった時にできること」を日頃から想定して対策を立てておくことも一つの“災害支援”になるのではないかと思いました。
皆さんも防災について家庭や職場などで話し合われる機会を作ってみると新たな発見や対策があるかもしれません。身近なことから取り組んでみてください。