大腸がんについて
日本では男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになり、「日本人の3人に1人ががんで亡くなる」といわれています。今回取り上げる大腸がんの全国における罹患数※はがんの中で男女とも2番目に多く死亡数は女性は1番目、男性でも2番目に多い部位となっています。ここでは大腸がんの概要と友愛会で行う検診、治療についてご紹介します。
沖縄県民のがん罹患数
沖縄県内の罹患数を見ても、他の部位と比べて多くなっています。
大腸がんとは?
大腸がんは、大腸(結腸・直腸)に発生するがんで、腺腫という良性のポリープががん化して発生するものと、正常な粘膜から直接発生するものがあります。進行するとリンパ節や肝臓、肺など別の臓器に転移します。大腸がんはしっかり治療を行えば予後の良いがんで、早期に発見すればほとんど治ります。
原因
大腸がんの発生リスクを高める原因として次のようなものが考えられます。
症状
大腸がんは早期のものは無症状ですが、進行すると症状が出現することがあります。
検査
便潜血検査
2日分の便を採取し、便に血液が混じっていないか調べる検査です。
〈長所〉安全で簡易に行え、副作用等の心配がありません。
〈短所〉 疑陽性の可能性があります。潜血反応があった場合でも大腸がんによる血液なのかわかりません。
大腸カメラ検査
カメラで大腸内を観察し、がんやポリープなどの病変が無いか調べる検査です。
〈長所〉 大腸内の病変を直接観察ができ、また病変の細胞を採取して診断を確定することが可能。
〈短所〉 個人差はありますが、カメラ挿入時に痛みや違和感を伴う場合があります。
生活習慣改善と検診で大腸がんを予防しよう!
大腸がんを予防するには、禁煙・節度ある飲酒、食生活の改善や適度な運動が有効とされています。また、大腸がんは早期に発見して適切な治療を行えば完治を目指すことができるため、がん検診を受診することが重要です。
1.バランスの良い食事をする
大腸がんの発生には、毎日の食生活が大きく関わっています。肥満にならないよう栄養バランスに気をつけるとともに、次のことに気をつけましょう。
- 牛乳や乳製品などを十分に摂り、カルシウムを多く摂るようにする。
- 肥満にならないように意識し、高カロリーの食品を摂りすぎないようにする。
- 野菜やきのこ類など、食物繊維を多く含む食材を選ぶようにする。
- ハム、ソーセージなどの加工肉や赤肉など食べすぎないようにする。
2.適度な運動をする
「適度な運動」は、大腸がんの発生リスクを低下させると言われています。日常生活の中でエレベーターやエスカレーターではなく階段を使うなど運動する習慣を増やしてみましょう。
3.定期的にがん大腸がん検診を受ける
大腸がんは、進行するまでほとんど自覚症状のない疾患です。だからこそ、定期的に便潜血検査や大腸カメラ検査を受け、早期発見することが重要となってきます。「痛い、怖い」といったイメージの大腸カメラ検査ですが、当健康管理センターでは熟練した内視鏡医が少しでも苦痛の少ない大腸カメラ検査を提供できる体制を整えております。「あのとき検診を受けていていればよかった」と後悔しないためにも大腸がん検診をご検討ください。
人間ドック健診施設機能評価の認定(更新)を受けました!
人間ドック健診施設機能評価とは、日本人間ドック学会によって5年ごとに行われる審査で、第三者機関によって皆様が安心して質の高い人間ドックを受けることができる施設なのかを評価しています。当センターは2021年に2度目の受審を予定していましたが新型コロナウイルス感染症の影響により審査の延期特例措置が適用された為2023年1月に審査を受けました。当センター全職員と法人の協力のもと、健診業務の見直し改善に取組んだ結果、不可判定(C評価)になるような指摘事項もなく無事認定(更新)を受けました。今後も皆さまが安心して受診し、また健康増進に貢献できる施設を目指してまいります。