オプショナルスクリーニングはじめました
産まれたての赤ちゃんの将来のために病気を早く見つけ、早く治療を始めましょう。
オプショナルスクリーニングとは
新生児マス・スクリーニング対象疾患に含まれていない病気の可能性があるかどうかを調べる検査です。
日本で生まれた全ての赤ちゃんは、命に関わる重い障がいが残る可能性のある生まれつきの病気について検査をします。これを新生児マス・スクリーニングといい、先天代謝異常症を多く含む20の疾患が対象です。オプショナルスクリーニングとは、新生児マス・スクリーニングの対象になっていないものの早期診断・早期治療が極めて有効な疾患について、オプションで選択できる有料の検査です。
病気を早く見つけることの重要性
病気の症状が現れる前に早く見つけて、適切な時期に治療を行うことで、よりよい治療効果が期待できます。
医学の進歩により、先天性の病気でも治療が可能なものが増えてきました。しかし、どんなに優れた治療法があっても、病気の症状が現れる前に早く見つけて、適切な時期に治療することが重要です。また、特徴的な症状が少なく、通常の診療では見つけることが難しい病気もあります。そのため、オプショナルスクリーニングのようなより詳しく調べる検査が有効です。
対象疾患
- ライソゾーム病
- ムコ多糖症 I・II・IVA・VI型
- ファブリー病(男児のみ)
- ポンペ病
- 副腎白質ジストロフィー(男児のみ)
- 脊髄性筋萎縮症
- 重症複合免疫不全症
上記の疾患に加えて、その他の病気についても順次拡大予定。
検査方法
赤ちゃんのかかとから少量の血液をとり、血液の中の化学物質などを測定します。
生後数日の赤ちゃんのかかとから採血し、血液を専用のろ紙に染み込ませて、血液の中の化学物質を測定し、病気の可能性について調べます。採血は、新生児マス・スクリーニングと同じタイミングで行いますので、赤ちゃんへの負担は少なくなります。
【対象者】当院で出産した赤ちゃん
【検査費用】7,000円(非課税)
詳しくは、一般社団法人希少疾患の医療と研究を推進する会(クレアリッド)ホームページまたは、産婦人科外来にてガイドブックを配布しておりますので、当院スタッフまでお声かけください。
小児科医に導入経緯について聞いてみました

本検査で発症前に診断できれば治療薬も早期に投与でき、最低限の合併症で抑えられ、本人のみならずご家族のQOL(生活の質)が劇的に変わります。このたび沖縄県全体で導入していこうという方針となり、当院では価格を他施設より安く設定することができました。希少疾患ですが1人でも多くの赤ちゃんが助かる手立てとなることに期待しています。
小児科 医長 玉那覇 瑛太 先生
引用:一般社団法人希少疾患の医療と研究を推進する会(クレアリッド)ホームページ