早期発見で野球肘を予防!第3回野球肘検診を実施
成長期にボールを投げすぎることによって生じる肘の障害「野球肘」を予防しようと、9/21(日)に第3回野球肘検診が開かれました。
県内の少年野球チームに所属する子供たちを対象としたこの取り組みは、子供たちがこれから先も長く野球を続けられるようサポートしようと「沖縄スポーツ健康を推進する会」が2年前から実施しているもので、今回は友愛医療センター、中頭病院、浦添総合病院の3医療機関が会場となりました。
友愛医療センターでは、南部地区の少年野球6チームから96人が参加し、医師による問診やエコー検査、理学療法士・作業療法士による身体機能測定を行い、前回から実施しているフィードバックコーナーでは、各検査結果を踏まえた上で一人一人の改善すべき姿勢・癖は何か、などについてアドバイスを受けました。
また、アスレチックトレーナーらによるコンディショニング指導では、正しいストレッチの方法や投げ方を学びました。
検診を受けた児童は「ストレッチの正しいやり方が分かってよかった」と話し、2次検査を勧められたという児童の保護者からは「本人は無症状だったので、この検診で早めに発見できて本当にありがたい」との声を頂きました。



今回の検診で16人に初期のOCD(肘離断性骨軟骨炎)を指摘
友愛医療センター副院長・整形外科医で、同会副会長を務める上原大志医師によると、今回の検診により、全体の受診者259人のうち、超音波検査で肘離断性骨軟骨炎(OCD)が指摘された16人(6.2%)を2次検診に案内したといい、上原医師は「OCDは保存療法が有効な初期では無症状で経過するため、愁訴(自覚的な訴え)が出現し医療機関を受診する時期には進行期となり手術を要することが多い。今回、無症状で初期のOCDを検出できたことは選手にとって大きな意義がある」とした上で「スポーツ障害は予防が第一であり、肘検診で障害予防に繋がるコンディショニングの指導や疾患に対する啓蒙活動を行うことは、選手たちが怪我なく、長く野球を続けるために必要不可欠と考えている。」と話しました。

