2024年12月07日
乳がん治療のダヴィンチ手術 医療連携で可能に
このたび友愛医療センターと亀田総合病院(千葉県鴨川市)の医療連携により、乳がんに対する手術支援ロボット「ダヴィンチ」手術の提供が可能となりました。当院乳腺外科を受診される患者さんで、ダヴィンチ手術を希望される方には、手術は亀田総合病院で、手術前検査や手術後の治療、術後の定期受診は友愛医療センターでお受けいただけます。
※ダヴィンチ手術には適応条件があります。
乳がん治療に対するメリット
乳がんに対する「ダヴィンチ」手術のメリットは、手術による傷の「目立たなさ」に加え、乳房再建が同時に行われることです。脇下のあたり約3.5~4センチの下着や水着で隠れるほどの傷一つで、乳房と乳頭を残しながら同時にインプラントによる再建手術とリンパ節に転移していないかを調べる「センチネルリンパ節生検」を行うことができます。
手術を受けられる方の条件
手術を受けられる患者さんには以下の条件があります。
- 乳房の全摘が必要な方
- がんが皮膚に浸潤していない方
- 術前にリンパ節への転移が疑われない方
- 乳頭と乳輪が温存できる方
上記以外にBRCA1/2遺伝子に変異があり、リスク低減手術が必要な方
治療費用について
片側乳頭・乳輪温存と再建手術:約140万円
※別途、入院中の部屋代や食事代が発生します。
担当医よりメッセージ
福間 英祐医師 亀田総合病院乳腺科主任部長、友愛医療センター乳腺外科(非常勤医)
2019年から乳がんに対するロボット手術に向けて準備してきました。何回かの海外での研修も経て、2022年4月に日本ではじめてのロボット手術(ロボット支援下乳頭乳輪温存乳房切除術)を行いました。今までロボット手術を受けた方は、脇下3.5~4.5cm程度の切開からインプラントによる同時再建も受けられています。乳がん手術としては最小の切開だと思います。