ヒトトナリ、シゴトナリ #14

友愛医療センター 手術室看護師 神谷きよみさん

手術室という緊張感の高い現場で、オペナースとしてキャリアを積む神谷きよみさん。マスク越しでも印象的な目力とテキパキと業務をこなす姿に思わず見とれてしまうが、実際にお話を伺うととても気さくな明るい人柄で話が弾む。そんな神谷さんが今年挑戦したのが、人生にストーリーを持つ人々の祭典・行動の美を理念とする大会「ミセスオブザイヤー」への出場だ。7月の沖縄大会では「ゴージャス部門」グランプリに輝く快挙を達成、そして11月に開かれた日本大会で見事グランプリに輝き、日本代表として世界大会に挑む。

元々人前に出るのは苦手だったが、高校時代の親友から「あなたの人生経験は誰かのためになるはず。参加してみたら?」と背中を押されたことがきっかけで出場を決意した。エントリー後は大会が企画するレッスンに仕事と並行しながら3カ月参加し、ウォーキングやポージング、ステージに立つためのマインド、スピーチに至るまでみっちりと指導を受けた。「レッスンがない時でもヒールを履いたり、姿勢をチェックしたりと常に気をつけていました」。

最も苦労したのが自分自身と向き合い、自分の思いをスピーチにまとめるレッスンだった。物心ついた時からハーフであることに悩んだこと、病を乗り越え30歳で看護の道に進んだこと、シングルマザーとして子育てをしながら夢だった看護師の仕事を続けていることー。これまでの自分の歩みを振り返りながら、人と比べず自分の強みを磨き、何歳になっても挑戦し続ける大切さを本番のスピーチで熱く訴えた。グランプリを受賞後、会場に駆け付けた家族や友人、同僚らに祝福され「みんなのおかげで頑張れた」と、あらためて周囲の応援が一番の大きな力になったと感謝している。

2025年6月の世界大会の出場が決まっている神谷さん。「大会のテーマは多様性の美しさや平和。世界に向け沖縄の魅力や心の美しさを伝えたいです」と意気込んでいる。

神谷さんの活動を見ることができるインスタグラムはこちらから。